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総合的な学習の時間について

教育

みなさんおはようございます!こんにちは!こんばんは!

RN:箸くんの側にはいつもラーメンこと、はしくん先生です!

今回は、自分が所属している研究会で学習している「総合的な学習の時間」についての記事を書かせていただければと思います。

では、まず私からみなさんに聞いてみますね、、、、

総合的な学習の時間ってみなさんは何をイメージしますか!!!!!

 

シーン…..

はい、これが現状だと思います。

勿論、熱心に研究や実践に励まれている方もたくさん知っていますので、失礼にならない程度に書こうとは思っていますが、正直何をやってよいかわからないと悩まれている方や総合的な学習の時間なんか廃止してしまえ!!

と思っておられる方は少数派ではないと思っています。

僕は、初任の頃2年生を担任していて、生活科の時間が1学期は本当に苦痛でした。

それは、理由も明確で、

何をしてよいかわからなかったからなんです。

私は、当時現在の勤務校にいらっしゃった指導教諭の先生に声をかけて頂き、今の研究会に在籍しています。感謝しかありません。

話を戻します。

では、業務内容も多く、働き方改革が叫ばれている昨今ではある中で、どうして「総合的な学習の時間」が大切なのかを個人的見解で書かせていただきたいと思います。

探究的な考え方の育成

令和の時代に入り、日本の教育では「探究」の言葉がとても使われています。

「探究的な学び」なんてみなさんよく聞きますよね。では、探究的な学びとは何なのかざっくり書いていきたいと思います。

総合的な学習の時間の学習指導要領解説に書かれている探究的な学習の流れはこちらになります。

ここに書かれてある図はみなさん1度は見たことがあるのではないかと思います。

①課題の設定                                         ②情報の収集                                      ③整理・分析                                    ④まとめ・表現
この流れについて意味は分かるけど、実際問題やる時に難しい!!
これが現在の現場の実情だと思います。
本日はこのサイクルの事について、ゆっくりと話していきます。
では、探究的な学び、総合的な学習の時間が必要なのか結論(個人的な見解)から述べたいと思います。

 

子ども達が、急速に変化する社会を生きていくために、受動的な学習(これまでの学校教育)から能動的な学習(これからの学校教育)へと学び方を転換していき、令和の時代を生き抜く力を育てる。
これが僕の思う結論であり、総合的な学習の時間や「探究的な学び」が必要とされる大きな理由だと感じています。
こんなこと言うと、他教科の専門として日々奮闘されている方から批判をされそうですが、一旦最後まで読んでいただければと思います。勿論、各教科の学習はとても大切なのです。
各教科の学びと総合的な学習の時間の結びつきが子どもの学習の仕方、令和の日本型教育には必要だということです。
では、次からは、探究の流れについて説明をしていきたいと思います。

課題の設定

実際、総合的な学習の時間の中でここが一番の肝と言われています。

他教科でも言える事だと思いますが、単元の最初で掲げるゴールや学習問題(私は大めあてと読んだりもしています)が曖昧だと、子ども達は何を目標に進んでいけば良いか分からずもどかしい授業が続いてしまいます。

では、唐突な課題や問題が目の前にやってきたときはどうでしょう。私は知識不足な身なので、大きなことは言えませんが、いつも算数の教科書の問題に違和感を感じてしまいます。

教師「教科書の○○ページを開けてください!」「では、問題を書きます!今200円持っています。50円のせんべいを買ったら、、、、、」

など、何も考えず教科書に沿って問題や課題を提示すると、子ども達からすると今日はこの問題を解くんだな~程度の意識の下で、教師➡子どもへのトップダウンの受け身な授業になってしまいます。(来年度は算数に力を入れて取り組みたいと思っています!有識者の皆様教えてください!)

総合的な学習の時間も同じで、課題を教師側から与えるにしても、「材との出会わせ方」を丁寧に考えていく必要があると感じています。

特に総合的な学習の時間は他教科と違い、年間70時間の時間を使って、自分たちのゴールに向けて学習を進めていきます。

ここで大切なのは、学期ごとに学ぶ対象をすぐに変えないことだと思っています。

探究的な学びは、小さなサイクルが何度も何度も積み重なって、少しずつ子ども達に大きな力がついていきます。

学期ごとに探究する材を変えてしまっては、子ども達の資質能力は高まっていきません。

1つの材とじっくりと向き合い、子ども達と共に悩み、探究のサイクルの中で浮かび上がってくる課題に対して、ゴールに向けて進んでいくことが大切です。

そのため、まず先生方には子ども達と学びを深める、「探究的な学び」への課題を見つけてもらうことが大切です。

是非、4月から始めてみてください!!!

なんて厳しいんですよね(笑)

新クラスになっていきなり総合的な学習の時間を始めると課題や材が決まっていないまま、もしくは、曖昧なままの見切り発車になってしまいます。

あくまでも個人的な考えですが、総合的な学習の時間は最初の2か月間は行わなくて良いと思っています。

ですので、自分も学習のスタートは6月から始めました。

そこまでの2か月間(4月、5月)で学習材を集め、昨年度の学年担当から材に関する情報の引継ぎ、学習に欠かせない本物(専門家、プロ)との単元の立ち上げを進めていく事が大切だと思っています。

学習の肝である「課題の設定」を充実させるための一つのコツは、

①スタートを焦らない                                 ②材についての理解を教師が深めておく                        ③単元の全体目標を決めておく
が大切だと思います。
全体目標については、大枠程度で大丈夫です。子ども達と活動の中で微妙に変化はしていきますから、大枠を考えておいて、子ども達の学習の様子を踏まえて臨機応変に対応していきましょう。
何よりも、教師が材の研究を楽しむことが大切です。
教師自身がクラスに児童+1の学び手として学んでいきましょう!

情報の収集

さて、課題を設定して総合的な学習の時間を進めよう!として時にまずやってくるのが、「情報の収集」です。ここは、安易に扱われがちですが、これからの教育に求められている能力の一つである、「何を学ぶか」「どのように学ぶか」につながってくると思っています。

ここ数年で各自治体では、一人一台タブレット端末が配付された自治体が多いと思っています。(まだな自治体の方、、、、すみません。)

この情報収集では、タブレット端末を使用する絶好のチャンスなのです。学習指導要領解説にもこのような記載がされてあります。

(3)探究的な学習の過程においては、コンピュータや情報通信ネットワークなどを適切かつ効果的に活用して、情報を収集・整理・発信するなどの学習活動が行われるように工夫すること。(p.51)
つまり、総合的な学習の時間では、積極的にICTの活用をしていこうという流れが見えます。
しかし、注意してほしいのが、「適切に」という文言です。
なんでもかんでもICTを使うのは危険であるということです。
使用目的を明確にし、子ども達に何を調べないといけないのかを確認したうえで、ICTで調べるのが良いのか、学校図書館の本等で調べるのが良いのかを吟味していく事が大切であるということです。
また、情報の収集については、ネットで見つけた情報を丸写しするだけでは、意味がありません。
実際に相手を訪問し、見学や体験をしたりインタビューをしたりするなど、従来から学校教育で大切にされてきた直接体験を重視した方法による情報の収集がとても大切です。
直接体験とICTを利用した情報収集を繰り返し行うことで、子ども達は情報を自分なりに咀嚼し、自分たちの事として発信することができるのです。
子ども達の五感を意識した学びを進めていけると、子ども達が生き生きとした授業ができると思います。直接体験とICTのバランスも意識しながら学習を進めていきましょう。
また、ICTを使う際には、子ども達に情報リテラシーをきちんと指導しておくことが大切です。基本的にICTなど与えられた物は積極的に使うことが良いと考えています。
しかし、問題が起きてからではの指導では、意味がありません。
必要最低限のルール、使い方は事前に伝えたうえでの使用が望ましいでしょう。
また、このようなことも学習指導要領解説の続きに書かれています。
その際、コンピュータで文字を入力するなどの学習の基盤として必要となる情報手段の基本的な操作を習得し、情報や情報手段を主体的に選択し、活用できるように配慮すること。(p.51)
ここに関しては、3年生の国語科で学習する「ローマ字」と関連をさせて行うことが書かれています。ですが、昨今の教育では「個別最適な学び」がクローズアップされています。3年生で学ぶものを先にやることも別に大丈夫ということです。子どもたちの状況を見ながら、ローマ字入力を総合的な学習の時間で取り入れても良いし、場合によっては手書き入力であったり、音声入力でも良い訳です。
子どもたちの状態を教師が見取りながら情報収集や、次に書く「整理・分析」については、上記の内容を意識していく事が大切にしていきたいですね。

整理・分析

実践を進めていく中で、浮かび上がってくる課題に対して情報の収集を行うわけですが、集めた情報を分類別に分けたり、順位付けをしたりをこの「整理・分析」のサイクルの際に行います。

「整理・分析」を行う際には、思考ツールが相性が良いとされています。

では、思考ツールとは何かということですが、メジャーなもので言うと、ベン図やXチャート、Yチャートなどといったところでしょうか。

しかし、言葉だけ言われても何のことやらさっぱりわからない人もいると思います。ですので、メジャーなものを下に載せようと思います。

【ベン図】          【ピラミッドチャート】

【Xチャート、Yチャート】

このように思考ツールと呼ばれるものは、教育の現場の中で数多く出回っています。中には思考ツールについての本も出版されていますので、一度手に取ってみても良いかもしれませんね。

①子ども達が課題に対して直接体験や、ICTを用いて得た情報を「整理・分析」する訳なの で、何を目的に整理するのかということ。                       ②整理をする際の視点を明確にしておくこと                      ③思考ツールはあくまでも思考スキルの一つ。使うことを目的としないこと            ➡使うことで逆に考えにくくなる場合があることを頭に入れておくこと
使ってなんぼの思考ツールですが、子ども達の姿をよく見て、思考ツールを使って子ども達に何を求めるのかをある程度明確にした状態で臨めるとよいと思います!自分もまだまだ勉強中です!共に学びましょう!

まとめ・表現

どの教科の授業の中でも、ここが決まっていないと授業の充実は難しいと個人的には感じています。各教科には単元ごとのゴールがあり、それに向けて子ども達と学習課題を作ったり、めあてを提示したりとありますが、総合的な学習の時間では、各教科のような具体的なゴールが設定されていない分、難しさがありますよね。
逆手に取ると、その難しいと思っている部分をクリアにすれば、総合的な学習の時間のより一層の充実は確かということです。

 

では、総合的な学習の時間の「まとめ・表現」では、何に意識するのかを個人的な視点で書きたいと思います。

一般的に言えば、「まとめ・表現」の時間で求められるのは、学習の中で学んだことの言語化です。要するにアウトプットすることだと思います。

言語化する手段としては、他教科でも行っているであろう手法で大丈夫です。(新聞、ポスター、報告書など)

また、報告会や発表会なども一般的に行われている事かなと思います。

しかし、総合的な学習の時間の「まとめ・表現」で、発表会がベースになりすぎていると児童も「また、発表するの。」などと言った、少し悲観的な声が上がる可能性もゼロではないと思います。

大切なポイントは、「何を伝えるか」「どのように伝えるか」「誰に伝えるか」だと思っています。

「何を伝えるのか」では、とにかく伝えたいことをはっきりとさせましょう。難しい場合は、学習のサイクルの一つ目「課題の設定」で設定した課題(見出し1を参照)のゴールについてで良いと思います。

「どのように伝えるのか」では、発表会という抽象的なものではなく、ポスターセッションプレゼンテーション、何か作成物がある場合には展覧会展示会など様々な形での表現が可能です。ご自身が行っている総合的な学習の時間と照らし合わせて柔軟に行っていただければと思います。

プレゼンテーションでは、実際にプレゼンテーションソフトウェア(パワーポイントやGoogleスライド等)を使いながら作成し、授業の中で協力をしてもらう方へのプレゼン資料(例えば、お弁当のメニュー作成の際に手伝ってもらうお弁当屋さんへ)を作成し、実際にプレゼンをしてみるなんてのも挑戦をするには、良いかと思います。ご参考までに。

「誰に伝えるか」では、その名の通り、学びの成果を誰に伝えるかです。参観日で保護者に伝えるのか、地域の方なのか、SNSを使って全国の人へ!なのか。本当に様々です。自分たちの立てた最終ゴールに向けて学期ごとにスモールステップで広げていくのが良いのかもしれません。

例えば、私が現在行っている実践では、

1学期⇒調べた地域の魅力を校内発表会の際に全学年に向けての動画を作成し発表        2学期⇒地域の川から捕ってきた魚たちを水槽ごとに分け、校内に展示(現在も進行中)     3学期⇒地域の水族館への展示+学習課題についてのまとめた物も水族館に展示+地域広報誌への掲載を依頼する。

などを計画しつつ、子ども達の声と合わせて進められれば良いなと思っています。

新型コロナウイルスの脅威もあり、実現がどこまでできるかもわかりませんが、ある程度のゴールラインが決まっていることで、慌てずに対応することもできます。

僕が個人的に感じていることは、「まとめ・表現」を派手にする必要性は決してないと思います。

あくまでも、学習のサイクルの中での通過点です。

ここの「まとめ・表現」で得た事や感じたことが、次の「課題の設定」に活きてきます。

何をすればよいか悩んでいる人は、背伸びをしすぎず、簡単なまとめを行うだけでも良いと思います。広げたものを収束させる。収束させたものをまた広げていく。この連続です。

まとめ⇒振り返り⇒課題の設定⇒、、、、という流れを意識しておけば、気持ちも楽かなと思いますので、少し意識してみてください。

おわりに

自分はまだ、総合的な学習の時間のことについて多くの事は知りません。

研究会に所属し、学んだことを基に実践⇒課題を共有⇒振り返り⇒実践、、の繰り返しです。それでも、自分の学校には前向きに総合的な学習の時間に取り組む先輩方や同僚の先生がいて、相談する仲間がたくさんいます。

総合的な学習の時間の充実に困っている多くの先生方に共通しているのは、「学び合える環境」がないことだと思っています。

今の時代にはSNSがあります。困ったこと、悩んだことがあればSNSなどを通じて学びを深めていきましょう。色んな出会い方があります。

自分が変わりたいと思うのであれば、動くしかありません。

僕は、分からない、、、と悩んでいた初任時代に声をかけてくれる先輩の先生がいました。本当に今思うと幸せなことだなと思っています。

是非、悩んでいる皆さんの為にも「総合的な学習の時間」についての記事を書いていきたいと思います。

もし、総合に困っている先生。変わりたいと思われている先生方がいらっしゃいましたらTwitterのDMリプライでも、この記事へのコメントでも何でもいいです。ご連絡ください。何か力になれればと思います。

長い記事になりましたが、最後まで読んで頂きありがとうございました!ではまた次の記事で!

 

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